【読書記録】“BLIND WILLOW, SLEEPING WOMAN” Haruki Murakami
さて、読書の記録。
日本語の本はもちろんなのですが、それと同時進行で、翻訳ライティングのトレーニングも兼ねて日ごろから英文学に触れるようにしています。
今回は、村上春樹による短編集“BLIND WILLOW, SLEEPING WOMAN”のご紹介。
同じく英語を勉強中の方やさくっと英文学を読みたい方におすすめの一冊。
2006年に米国で出版された“めくらやなぎと眠る女”の英訳版です。
日本では、短編集“めくらやなぎと眠る女”のタイトルで2006年に出版されています。
もともと英文学だったのか、といえばそういうことでもなく、
1990年に発表された短編作品集に収められていたそうです。
日本語の村上春樹の作品、実は言い回しや表現が未だに慣れなく苦手意識があるのですが、こちらについてはストレスなく、比較的すらすらと読むことができます。
日本人が書く英文学をきちんと読むのは初めてなのですが、読みやすい要因は下記になるかと。
1.ストーリーの舞台が日本のためイメージしやすい
2.もともと日本語のため、会話の流れがつかみやすい
3.言わずとも、日本人がもつ先入観や文化、バックグラウンドを理解できる
Blind Willow Sleeping Woman (Vintage International)
- 作者: Haruki Murakami
- 出版社/メーカー: Vintage
- 発売日: 2007/07/05
- メディア: マスマーケット
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舞台が日本って、相当大きいなーと本書を読んで感じました。
朝起きてブレックファストにオレンジジュースとトーストを食べて、メインアベニューを通って、セカンダリーカレッジに向かう…のような表現は、知っている国ならまだしも、知らない土地の場合はイメージしづらく結構ストレスになったりしますものね。
使われている英単語も易しいうえに、会話も多いため、勉強になることが多いです。
翻訳者さん、村上春樹の世界をここまでわかりやすくするなんて、相当のプロなんじゃないかと…頭が上がりません。
本短編集には24の作品が収められており、ひとつひとつはとても短いです。
24作品のなかに好きな作品や印象に残る作品、ひとつはあるのではないでしょうか。
なので、ぜひ一度ご挑戦くださいませ。
もちろん、著者は村上春樹。
いくらわかりやすいとはいえ、相変わらずストーリーに???が宙を舞うことも多々あります…。
次はどの作品に挑戦しようかな、それとももう一度くらい読み返そうかな…
なーんて悩んでいる、春の夜長。